スニーカーを自分で洗いたいけど、正しいやり方が分からない…。
そんな悩みを持つ方に向けて、この記事ではスニーカーの基本的な洗い方を初心者目線で丁寧に解説します。
- スニーカーって何で洗うの?
- 経験が無いけど大丈夫?
そんな疑問もこの記事を読めばすっきり。
軽い汚れから頑固なシミ汚れまで、汚れの種類に合わせた落とし方と、相性のいいアイテムも紹介しています。
さらに、洗う際の注意点やアフターケアのコツまで網羅。
これからスニーカーケアを始めたい人にぴったりの内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
スニーカークリーニングに必要なもの
クリーニングの洗い方によって若干変わったりする場合もありますが、一般的には下記のアイテムを使ったクリーニングが軸になってきます。
中には見慣れないアイテムもありますが、どれもスニーカークリーニングに欠かせないアイテムです。
それぞれの使い方はこの後の項目の中で詳しく解説します。
基本編|スニーカーの洗い方
スニーカーを洗う際の基本の手順は下記の3つ。
- 靴紐を外してシューキーパーをセットする
- 何もつけずにブラッシング
- クリーナーを使ったクリーニング
これらはどんな汚れやどんな素材でも共通する手順になります。
1.靴紐を外してシューキーパーをセットする

靴紐があるとブラシが届かずに汚れを落とせない箇所がでてしまうため取り外します。
シューキーパーは型崩れ防止アイテムのため一見関係ないように見えますが、スニーカークリーニングにおいてかなり重要な役割を持っていますので確実にセットしておきましょう。
シューキーパーによって履きジワが伸びることで、シワの奥に溜まった汚れにブラシ先端がよく当たるようになり、汚れをしっかりと落とすことができるようになります。
2.何もつけずにブラッシング
まずはブラシに何もつけていない状態で、全体的にブラッシングをしていきます。
この段階で表面についている埃などの汚れを取っておくことで、クリーナーの持ちが良くなったりと、次の工程に繋げるための大切な準備工程です。

特にシューレースホールの裏側には、写真のように埃がたまりがち。
埃は汚れや湿気を吸着するため、匂いの原因にもなることもあります。

アッパーやソール部分だけでなく、シューレースホールの裏側や生地の重なり部分などの細かい部分まで念入りにブラッシングして、できるだけ汚れを払っておきましょう。
ちなみに、ブラシの種類も素材に適したものであるとより◎。
基本的にスニーカークリーニング用のブラシは豚毛などの柔らかい素材でできていることが多く、レザーやスエード、メッシュなどの一般的なスニーカー素材には豚毛ブラシで問題ありません。
しかし、NIKEのエアフォース1 パラノイズのような剥がれるギミックがあったり、オールド加工のしてあるクラックレザーが用いられているスニーカーには、豚毛でも硬い場合があります。
そのような超デリケート素材には、豚毛よりもさらに柔らかい馬毛ブラシが適しているため、自分がクリーニングしたい素材によってブラシを使い分けてみてください。
3.クリーナーを使ったクリーニング
いよいよメインである、クリーナーを使ったクリーニング。
クリーナーをブラシに数プッシュ分付けて、先ほど解説した力加減に気をつけながら洗っていきます。
ちなみに、クリーナーはブラシに乗せてもスニーカーに直で乗せてもどちらでもOK。
汚れの気になるところは入念に洗っていきましょう。

洗ったパーツごとに、吸水性の良いタオルで都度拭き上げることも忘れずに。
一気に洗ってまとめて拭き上げでもいいのですが、パーツごとに洗浄→拭き上げを行うことで、乾いて見えづらくなったクリーナーの拭き残しが出ることを防止したり、汚れが取りきれていなかったことに気づきやすくなるため、パーツごとに実施するのがおすすめです。
スニーカーを洗う上での注意点2つ
スニーカークリーナーなどの専用アイテムを使ってクリーニングをしていきますが、いくら専用アイテムでも使い方を間違えるとスニーカーにダメージを与えてしまう場合があります。
それらを防止するためにも、まず注意しておきたいのは下記の2つです。
- ブラシを当てる力加減
- クリーナー拭き取りの重要性
どちらもスニーカークリーニングでは欠かせない工程に絡むことですので、はじめにしっかりと覚えておきましょう。
ブラシを当てる力加減

スニーカーが汚れているのを見ると、ブラシをゴシゴシと強く当ててしまいたくなりますが、実はその当て方はNG。
ブラシの毛が寝てしまい汚れがうまく掻き出せないだけでなく、スニーカーの素材にダメージを与えてしまいます。
ブラシ先端がしっかりと対象に当たる程度の力加減で擦るのが正解です。
クリーナーの拭き取りの重要性
素材にダメージを与えずに汚れを落とすことのできるスニーカークリーナーですが、実は拭き取りが十分でないと黄ばみの原因になります。
ティッシュなどでは吸水性が悪く、ただ伸ばしているだけのような状態になってしまうため、拭き取りには吸水性の高いタオルなどを使いましょう。
スニーカークリーナーキットの選び方

まだアイテムを持っていないという方は、スニーカークリーニングをすぐに始めることのできるセットを用意するのがおすすめ。
KicksWrapからは、下記3種類のクリーナーキットを展開しています。
- Form Shoe Care Kit
- Premium Shoe Care Kit
- Professional Shoe Care Kit
これら3つ全てに付属のクリーナーは、レザーやスエードなどの起毛素材はもちろん、キャンバスやメッシュなど、ほぼ全ての素材に使用することのできるため安心です。
キットによってそれぞれ特徴が違うため、詳しく説明していきます。
Form Shoe Care Kit(スタンダード)
- フォームクリーナー
- クリーニングブラシ(天然豚毛)
上記2点がセットになったキットです。
価格もお手頃なため、「とりあえず始めてみたい」という方向けのスタンダードな内容になっています。
Premium Shoe Care Kit(クリーニング+レザーケア)
- フォームクリーナー
- クリーニングブラシ(天然豚毛)
- 高吸水性マイクロファイバータオル
- レザー保湿用ミスト
クリーニングに使用する基本アイテム3つに加え、クリーニング後にレザーのアフターケアまでできるミストがセットになっています。
レザーを保湿ケアすることでひび割れの防止、特有のツヤ感を出すことができます。
「クリーニングに加えてアフターケアまでこだわってみたい」という方向けのキットです。
Professional Shoe Care Kit(頑固汚れ特化)
- 濃縮液体クリーナー
- クリーニングブラシ(天然豚毛)
- 高吸水性マイクロファイバータオル
- スニーカー用消しゴム
- シミ除去剤
- 水用ミニ容器
- 簡易クリーニングシート
上記7点がセットになった「とにかく頑固汚れに特化」が特徴の豪華なキットです。
高い洗浄力を持つ濃縮液体クリーナーで軽い汚れから重度な汚れまでをカバー。
それでも落ちない汚れには、消しゴムや除去剤などの専用アイテムを使うことで、かなり幅広い汚れに対応することが可能です。
- 頑固汚れの付きやすいスエードのような起毛素材のスニーカーを多く所持していたり、徹底的にきれいにしたいという方におすすめのキットです。
応用編|スニーカーの洗い方
基本であるクリーナーのクリーニングのみでは、繊維の奥に入り込んでしまった頑固汚れなどは落としきれない場合があります。
ここでは応用編として、
- 布素材のシミ汚れ
- ソールの黄ばみ汚れ
- 起毛素材の頑固汚れ
上記3つの頑固な汚れの落とし方について解説します。
布素材のシミ汚れの落とし方

クリーナーを使っても残ってしまった繊維の奥深くに入り込んだシミ汚れには、専用の除去剤でのアプローチが有効です。
使い方は簡単で、除去剤を対象部分に染み込ませて軽く擦り、タオルなどの布で拭き取るだけ。
布地素材であればスニーカーだけでなくTシャツなどのシミにも使えるため、あると便利なアイテムです。
ソールの黄ばみ汚れの落とし方

ミッドソールやアウトソールの黄ばみはただの汚れではなく、ゴムが空気中の水分などと化学反応をした変色や、紫外線による日焼けなどによるもののため、通常のクリーニングで落とすことはできません。
ソールの黄ばみには専用の除去剤によるアプローチが有効です。
詳しい手順は別記事にてまとめていますので、気になる方は合わせてチェックしてみてください。
スニーカーのソール黄ばみの落とし方完全ガイド|原因と対策を知って劣化を防ごう
起毛素材の頑固汚れの落とし方

スエードのような起毛素材は繊維が細かいため汚れが奥に入ってしまい、通常のクリーニングだけでは落としきれないことも。
そんな時はスニーカー用消しゴムで擦ると、簡単に除去することが可能です。
起毛素材には消しゴムの「黒」を使いますが、強く擦りすぎると起毛が起毛がハゲてしまうため、軽い力でくるくると擦るのがコツ。
反対側の「白」はレザーやキャンバスの擦れ汚れに使えます。
クリーニング後のアフターケア
クリーニングをして綺麗になったスニーカーは、アフターケアをすることでツヤ感を取戻したり、汚れ付着を防止したりと、綺麗な状態を維持するには欠かせません。
どれも簡単に行えるものばかりですので、仕上がりにこだわってみたいという方はアフターケアもチャレンジしてみてください。
レザーの保湿でツヤ感を取り戻す
レザーは経年によって革に含まれる油分が抜けてしまい、レザー特有のツヤが失われたり、ひび割れが起きたりします。
抜けてしまった油分や栄養を補給するには、シューモイスチャーミスト(Premium Shoe Care Kitに入っている)が最適です。
使い方は簡単で、

スニーカーから15cm程度離して全体的にスプレーします。

あとはタオルなどでトントンと軽く叩くように馴染ませるだけ。
これでレザーの保湿は完了です。
もっと仕上がりにこだわりたい場合には、ムートンミットでくるくると磨くことで、よりツヤを出すことが可能です。
靴内部の除菌・消臭

スニーカーは洗濯ができないため、どうしても匂いが気になってしまうもの。
もちろん外側と同じようにクリーナーを使って靴の中も洗うことができますが、もっと手軽にケアしたい方には、スプレータイプの強力除菌・消臭剤がおすすめです。
靴紐の交換
靴紐もクリーナーを水に溶かした洗浄液でもみ洗いすることで汚れを落とすことはできますが、あまりにも頑固な汚れや表面のほつれなどは完全にきれいにすることが難しい場合があります。
そんな時は新しい靴紐に変えてしまうというのも一つの手です。
クリーニングによってきれいになったスニーカーと合わせて、より新鮮な気分を味わうことができます。
防水スプレーの塗布

最後の仕上げとして、防水・防汚スプレーをかけておけばバッチリ。
雨に濡れないだけでなく、ジュースやソースなどの色が移ってしまいそうな液体をこぼしてしまった場合でも、写真のように綺麗に落とすことができて安心です。
ここまで、スニーカーの様々な汚れに対する洗い方やアフターケアを紹介してきましたが、工程ごとにもっと詳しく見たい!という方は下記動画もチェックしてみてください。
スニーカーの洗い方 よくある質問
水洗いはしていい?
基本的にスニーカーの水洗いについては、メッシュやキャンバスのような布系素材のみで構成されたものであれば丸洗いしてもOK。
ただし、レザーやスエードのような素材が含まれるモデルでは絶対にNGです。
スエードのような皮革素材は水を含むと、水分と一緒に革内部の油分が流れ出てしまい下記のような劣化につながります。
- ひび割れ
- 色落ち
- 硬化
またキャンバスモデルにも言えることですが、水温や洗い方に気をつけないとミッドソールに使用されている接着剤が溶け出してアッパーにシミが付く可能性があります。
上記のようなことから水洗い可能なモデルであっても、よっぽど靴内部が泥まみれになってしまったのような状況でない限りは、スニーカー専用洗剤によるクリーニングが安心です。
ウタマロや重曹は使っていい?
ウタマロ、重曹の成分自体はスニーカーにとって悪影響はありません。
しかし、どちらも水でのすすぎが必要になるため、先ほどの水洗いによる影響が絡んできます。
上記のようなことから、ウタマロや重曹を使ったクリーニングは避けた方が無難です。
オキシ漬けはしてもいい?
ゴムを使用しているソールが溶けてしまう可能性があり、スニーカーのオキシ漬けは絶対にNG。
ミッドソール、アウトソールはゴム製のスニーカーがほとんどであることや、ゴムだけでなくレザーにもダメージを与えてしまいます。
実際にスニーカーをオキシ漬けして表面がボロボロになったり溶けてしまった方もいるため、絶対にやらないようにしましょう。