ニューバランスの洗い方マニュアル|スエードの頑固な汚れも落とす方法 - KicksWrap®︎

ニューバランスの洗い方マニュアル|スエードの頑固な汚れも落とす方法

ニューバランスのスニーカーは、多くのファンが愛用する一足。

しかし、特にスエードのモデルはどうしても汚れが目立ちやすく、手入れに悩む方も多いのではないでしょうか?

本記事では、ニューバランスのスニーカーの洗い方を具体的に解説していきます。

実際に重度に汚れたニューバランスのスニーカーを洗う作業風景をお見せしながら解説していきますので、使うアイテムや汚れの落ち方など、かなり参考になるはずです。

これから自分のニューバランスのスニーカーをメンテナンスする際に役立ちますので、ぜひ最後までご覧になってください。

手順を動画で見たい方はYouTubeでも紹介してます。

ニューバランスの主な素材

ニューバランスのスニーカーで使われる素材は、主に下記の3種類です。

  1. 天然皮革(起毛)
  2. 人口皮革
  3. 織布(メッシュ)

それぞれの特徴、汚れとの関係性を解説していきます。

天然皮革(起毛)

起毛加工が施されており、柔らかで上質な見た目と手触りが特徴です。

スエードやヌバックなどが代表的で表面に細かい毛足が立っているため、独特のマットな光沢があります。

経年で毛足が寝てしまう他、毛足の中に汚れが入り込みやすく、ひどい汚れはブラッシングだけでは落とすことが難しい素材です。

人口皮革 

名前の通り天然皮革を模倣して作られた人口素材で、表面は均一でツヤや質感が安定しています。

表面の特性上、水分やホコリなどによる軽い汚れには比較的強い素材です。

しかし、シミなどにはなりづらいものの、埃の蓄積は起こるため定期的なクリーニングが必要です。

織布(メッシュ)

繊維を編み込んで構成された素材で軽いため、ランニングシューズなどのスポーツシューズによく使用される素材です。

その反面、吸水性の良さによるシミ汚れや、繊維の中に埃などが入りやすいため汚れが蓄積しやすい上に重症化しやすい素材です。

ニューバランス クリーニング

クリーニングの手順は下記の通りです。

  1. シューキーパーを入れる
  2. シューレースを外し洗浄液に漬ける
  3. ブラッシング
  4. 局所的なひどい汚れを消しゴムで落とす
  5. アッパー部分の汚れをクリーナーで落とす
  6. ソールの汚れをクリーナーで落とす

今回はこの記事のサムネイルに写っているニューバランスのスニーカーを、上記の手順に沿ってクリーニングしていきます。

シューキーパーを入れる

シワ伸ばし、施工性確保のためにシューキーパーを使う

クリーニングを始める前に、まずはシューキーパーを入れておきます。

シューキーパーを入れておくことで、下記のような効果があります。

  • 履きジワを伸ばせる
  • アッパーが張ることでブラシが当てやすくなり施工性が向上する

どちらもクリーニングに大切な要素のため、しっかりと形のあったシューキーパーを入れておきましょう。

 

 

シューレースを外し洗浄液に漬ける

外したシューレースを洗浄液に漬ける

ブラシを当てる際に邪魔になってしまうことはもちろん、シューレース自体にも汚れが蓄積しています。

スニーカーから取り外し、小さめの容器に入れた水にクリーナーを混ぜた洗浄液に漬けておきます。※クリーナーの量は数プッシュ(5回前後)でOK。

シューレースを洗浄液に浸している間に、スニーカー本体のクリーニングをやっていきます。

ブラッシング

何もつけずにブラッシングでおおまかな埃を落とす

準備ができたところで、クリーニングの工程に移っていきます。

まずは何もつけずにブラッシングから。

表面に付着しているおおまかな埃や汚れを落としておきます。

ひどい汚れには消しゴム

ひどい局所的な汚れには消しゴムを使う

スニーカー用消しゴムであるユーティリティイレイサーを使い、頑固な汚れやシミはあらかじめ落としておきます。

  • スエードやヌバックなどの起毛素材には黒のイレイサー
  • レザーには白のイレイサー

素材に合う面を使ってブラシでは落としきれない頑固な汚れを落とすことができます。

 

 

アッパー部分の汚れをクリーナーで落とす

クリーナーでアッパー部分の汚れを落とす

まずはアッパー部分から。

ブラシと専用クリーナーを使ってアッパー全体の汚れを落としていきます。

ブラシは押し付けるのではなく、先端部全体を当てるイメージです。

こうすることで点ではなく面でブラシを当てることができ、効率的にクリーニングすることができます。

全体的にクリーニングができたら、布でクリーナーを拭き取ります。

この時に汚れが残っていたら再度「クリーナー→拭きあげ」を行います。

ソール部分の汚れをクリーナーで落とす

アッパー部分がきれいになったら、次はソール部分のクリーニングです。

手順はアッパー部分と同様に、「クリーナーを使ってブラッシング→拭きあげ」でOK。

ミッドソール→アウトソールの順番で行いましょう。

クリーニング完了

クリーニング ビフォーアフター

写真の左がクリーニング後、右がクリーニング前です。

ミッドソールが白くなったのはもちろん、アッパー全体が明るくなり、メッシュ部分についていた頑固なシミ汚れまで除去することができました。

このように汚れのひどいスニーカーでも、正しい手順とアイテムを使ってクリーニングをすることで、スニーカーをかなり良い状態に戻すことができます。

 

 

ニューバランス アフターケア

クリーニング後の良い状態を保つために、下記のようなアフターケアがおすすめです。

  • モイスチャーミストで保湿
  • アウトソールを保護する
  • 防水スプレーをかけておく

これらを実施しておくことで皮革素材の乾燥を防止したり、汚れの付着を防止することが可能です。

モイスチャーミストで保湿

モイスチャーミストを吹きかける

クリーニング後は皮革の栄養が抜けてしまうため、shoe moisture mistを使うことで皮革の乾燥を防ぐことや、ツヤを取り戻すことができます。

使い方は下記の通りです。

  1. shoe moisture mistをよく振る
  2. 15cm以上離して全体的に吹きかける※近づけすぎるとシミの原因になるため注意
  3. 布を押し当てて素材に馴染ませる

 

 

保湿ができたら、素材に合った方法で仕上げていきます。

(レザー素材)ムートンミットで磨く

保湿後にムートンミットで磨くことで、レザー特有のツヤを取り戻すことができます。

指を押し当ててみて、革の触感がしっとりとしていればOKです。

 

 

(起毛素材)真鍮ブラシで毛流れを整える

保湿後、レザーやスエードのような起毛素材は真鍮ブラシを使って毛を立たせていきます。

真鍮ブラシで起毛素材をブラッシング

起毛素材部分に真鍮ブラシを優しくブラッシングします。

手入れにより起毛がしっかりと起きた状態

真鍮ブラシでブラッシングすることで毛を起こすことができ、写真のようにサラサラの状態にすることができます。

 

 

アウトソールを保護する

どれだけ気を使って歩いていても、アウトソールは削れてしまうもの。

特にヒール部分は削れやすいため、専用の保護シールであるHEEL PLUS3.0を貼ることで、かかとのすり減りを防ぐことができます。

ソールプラス3.0に付属のプライマーシートをよく塗る

付属のBuild Up Primerを貼り付け部分にしっかり塗布します。

ソールプラス3.0を形に沿ってカットする

HEEL PLUS3.0をヒールに貼り付けます。

しっかりと指で押し付け、ソールに圧着していきます。

ソールプラス3.0 施工後

ヒールからはみ出た部分をハサミでカットしたら完了です。

 

 

防水スプレーをかける

防水スプレーをかけておくことで防水はもちろん、防汚効果により汚れの付着を防ぐことができます。

万が一飲み物をこぼしてしまったりしても撥水効果でシミにならないことや、防汚効果で汚れの付着がしづらいため次回のクリーニングが楽になるなどメリットが大きいです。

クリーニング後は防水スプレーをマストでかけておきましょう。

 

 

ニューバランスの洗い方 よくある質問

ニューバランスは丸洗いはできる?

メッシュなどの布系素材だけで構成されているスニーカーであれば、洗濯洗剤を用いた丸洗いは可能です。

しかし、布系素材のみで構成されているスニーカーはかなり稀で、ほとんどのスニーカーは皮革系の素材も使われている複合素材で構成されています。

皮革素材は水を含むと水分と一緒に中の油分が流れ出てしまい、下記のような劣化につながります。

  • ひび割れ
  • 色落ち
  • 硬化

また、ソールの接着剤が水溶性だと水によって接着が弱くなる他、溶け出してアッパーにシミがついてしまう可能性もあります。

上記のようなことから、スニーカー用洗剤を使用したクリーニングが安心です。

ニューバランスにエマールや重曹を使ってもいい?

先ほどの項目同様に、布系素材のみで構成されているものであれば可能です。

しかし、基本的にリスクが大きいことがほとんどですので、スニーカー専用洗剤を使用するのがおすすめです。

ニューバランスはオキシ漬けしてもいいの?

スニーカーのオキシ漬けは絶対にNG。

ソール(ゴム部分)や合皮の表面が溶ける可能性があります。

実際にスニーカーをオキシ漬けして表面が溶けたりボロボロになってしまった方もいるようです。

ニューバランスは部分的にメッシュのような布系素材が使われていることが多いため、オキシクリーンの洗える素材として勘違いしてしまいがちです。

しかし、リスクが大きすぎるためニューバランスはしっかりとスニーカー専用洗剤でクリーニングしましょう。