シンプルながら上品な見た目から、昨今ブームが再燃しているアディダスのガゼル。
カジュアルにもきれいめにも合わせやすいため履く頻度も増え、
- 汚れがひどくきれいにしたい
- 拭いてみたけどいまいちきれいにならない
- ガゼルって洗っていいの?
こんな風に悩んでいる方もいるかと思います。
ガゼルはデリケートな素材による構成のため、間違った洗い方をすると素材の劣化やシミなどの原因になることもあります。
この記事では、デリケート素材で構成されたガゼルを傷めずに汚れを落とす正しいクリーニング方法と、アフターケアの手順までを具体的に解説します。
お気に入りのガゼルを長くきれいに履くために、ぜひ参考にしてみてください。
ガゼルの洗い方
ガゼルといえば一般的にはスウェードアッパーですが、今回洗うのはフルレザーアッパーのヴィンテージモデル。
レザーは頑丈でよく馴染むという特徴がある反面、革自体に含まれる油分などの栄養が経年によって抜けてしまうことで、風合いを損ねたり劣化したりという一面もあるデリケート素材です。
そのため、「洗いながら革の栄養補給」ができるフォームクリーナープレミアムを使ったブラシでのクリーニングがおすすめ。
クリーニングは下記の手順にて行います。
- シューレースを外す
- シューキーパーをセット
- 何も付けずに全体をブラッシング
- アッパー部分のクリーナーを使ったクリーニング
- ソール部分のクリーナーを使ったクリーニング
- 靴内部を洗う
それぞれ作業風景を交えて解説していきます。
1.シューレースを外す

クリーニングでブラシをあてる際、そのままだと毛先がうまく届かないため、シューレースを取り外します。
もし汚れの程度が軽い場合はクリーニングできれいにすることができるので、取り外した靴紐は水にクリーナーを入れて作った洗浄液でもみ洗いをすればOK。
2.シューキーパーをセット

シューキーパーは保管用アイテムですが、実はクリーニング時にも大活躍。
- アッパーに張りがでてブラシをあてやすい
- シワが伸びることで奥に入り込んだ汚れにアプローチできる
上記のような効果があり、意外と大切な役割をもつアイテムです。
3.何も付けずに全体をブラッシング

乾いた状態でブラシを使い、表面のホコリや泥を落とします。
事前のブラッシングをしっかりと行っておくことで、後の工程でクリーナーの泡立ちが良くなり、クリーナーの使用量を節約することも。
特にパーツの重なり部分は埃がたまりやすいので、入念にブラッシングしましょう。
4.アッパー部分|クリーナーを使ったクリーニング

冒頭でも触れた通り、今回洗ったガゼルはレザーで構成されたモデル。
経年によりレザー表面がサラサラした質感で乾燥気味のため、革に栄養を与えながら洗うことのできるフォームクリーナーを使用します。
使い方は通常のクリーナーと同様、泡をブラシに乗せて軽い力で洗い、残った泡を吸水性の良いタオルで拭き取るだけ。
クリーナーを変えるだけで、汚れも落としつつ革のしっとりとした質感が戻ります。
5.ソール部分|クリーナーを使ったクリーニング

ソール部分はゴムのため栄養を吸わない素材。
先ほど使っていたクリーナーを使ってしまうと成分が浸透せず無駄になってしまうため、通常のクリーナーを使用すると経済的です。
またソール部分は汚れが頑固なため、柔らかい金属でできている真鍮製のブラシでのクリーニングがおすすめ。
ゴム表面は傷つけず、ブラシ自体のコシがあるためしっかりと汚れを掻き出すことができます。
6.靴内部を洗う

インソールや内側は汗や皮脂が溜まりやすく、臭いの原因になりやすい場所。
スニーカークリーナーは外側だけのイメージがありますが、実は内側の汚れもOK。
インソールを取り外し、外側同様にクリーナーとブラシで洗うことができます。(内側は通常クリーナーでOK)
特につま先部分やパーツの重なり部分は汚れが溜まりやすいので、入念にクリーニングしておきましょう。
ガゼルのクリーニング後のお手入れ
クリーニングしながらレザーの保湿もすることができ、しっかりときれいな状態にすることができました。
しかし+αでケアをすることで、仕上がりをもっと良くすることができます。
中には汚れが無い状態でないと行うことのできないケアもあるため、クリーニングと一緒にやってしまうのがおすすめです。
今回はガゼルの状態を見つつ、下記5つのアフターケアを実施。
- インソール交換
- 除菌と消臭
- レザーの保湿と艶出し
- シューレース交換
- ヒールの削れ防止
それぞれ具体的にご紹介します。
インソール交換

インソールは汗や湿気を吸収しやすく臭いの原因になったり、長期間の使用によってへたってしまいクッション性が悪くなることも。
軽い汚れだけならクリーニングでOKですが、インソールの劣化状態を見ながら新品に交換してしまうのも◎(インソール交換目安は3か月~半年程度)
今回はガゼルのレザーの高級感に合わせて、表面がPUレザーで構成されるインソールを選択。
履き口の見た目の統一感を出しつつ、アーチサポートによって歩行時の快適さも改善できます。
除菌と消臭

内部のクリーニングによって臭いの原因のひとつである汚れは除去できますが、既に雑菌が繁殖してしまっているとクリーナーでは除菌ができません。
臭いの再発を防ぐためにも、交換のできないインソール以外の内部パーツを除菌・消臭しておくことで、より臭いの対策が可能です。
もちろん毎回の履き終わりなど、定期的にスプレーしておくのも臭い防止になりおすすめです。
レザーの保湿と艶出し

洗いと栄養補給が同時に行えるクリーナーによって革の質感は取り戻せましたが、さらに革特有のツヤ感を出すために追加で栄養補給と磨きを行うと、見た目の仕上がりが一段階上に。
保湿スプレーと専用の磨きミットを使って、
- 20cm程度離したところからスプレー
- タオルで馴染ませるように押さえる
- ムートンミットで磨きを行う
上記の手順によって、クリーナーだけでは出せなかったツヤ感を出すことが可能です。
シューレースの交換

- 表面の毛羽立ち
- 洗っても落ちない汚れ
上記のような状態であれば、シューレースも新品に変えるのがおすすめ。
特にレザーのようなメンテナンスによって風合いの変化を楽しめる素材であれば、全体の雰囲気に合わせたシューレースを選択することで、より一層まとまり感が出て◎。
ヒール部分の削れ防止

気を付けて履いていても、気づかないうちにソールのかかと部分は削れてしまうもの。
変な削れ方をすると歩行時のバランスが悪くなることはもちろん、なによりも見た目への影響が気になりますよね。
ヒールの保護シートを貼っておくと、上記のようなトラブルの原因である削れを防止することができます。
使い方は簡単で、
- 付属のプライマーシートで貼り付け部をよく拭く
- シートを形に合わせて貼り付ける
- はみ出た部分をハサミでカット
- 指の腹を使って圧着させる
特に難しい技術も不要で保護ができるため、大切に履きたいスニーカーにピッタリのケアです。
ちなみにソールがきれいな状態での施工が必須なため、クリーニングと合わせての施工がおすすめです。
ガゼルの洗い方|よくある質問

かかとのスエード部分の汚れが落ちない
スエードの黒ずみは、細かい起毛に汚れが絡みついている状態。
クリーナーで薄くすることはできても、完全に取り切れないことも。
そんな汚れには、起毛素材用のスニーカー用消しゴムの黒側でアプローチするのが◎。
くるくると擦るだけで起毛素材の頑固汚れも簡単に除去できます。
ただし、力加減が強すぎると素材がはげてしまう可能性があるため、軽い力で擦ることを意識するのが大切。
ガゼルはオキシ漬けしていい?
オキシ漬けはNGです。
アッパーに使われているレザーやスエードに確実にダメージを与えるのはもちろんのこと、ソールのゴム部分においても最悪の場合溶けてしまう可能性が。
手軽に汚れを漂白できて衣類には比較的優しい酸素系漂白剤ですが、スニーカーにとっては劣化の原因になるため、専用クリーナーでのクリーニングが安心です。
ガゼルにウタマロクリーナーや重曹は使える?
洗浄成分自体はスニーカーへのダメージがないものの、どちらも最後に水によるすすぎが必要な洗剤です。
ガゼル含め、基本的にスニーカーは水に弱い素材で構成されているため、すすぎの工程が必要なウタマロや重曹によるクリーニングはおすすめできません。