キャンバススニーカーの洗い方|汚れやすい白キャンバスを正しくお手入れ(travis scott × Nike Air Force 1 ”SAIL”で実演)

キャンバススニーカーの洗い方|汚れやすい白キャンバスを正しくお手入れ(travis scott × Nike Air Force 1 ”SAIL”で実演)

キャンバス素材を使用したスニーカーは、足の動きへの馴染みやすさや軽さ、布特有のマットでラフな感じが魅力。

その反面、キャンバス繊維の奥まで汚れが入り込みやすく、気づかないうちに黒ずみや黄ばみが進行してしまう素材でもあります。

あまりに汚れが頑固だと、拭いたりするだけでは汚れを除去することも難しく、汚れてしまったキャンバススニーカーに悩まされている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、キャンバス素材のスニーカーにおいて、重度の汚れでも対処できる正しい洗い方を、実際の作業風景を交えながら詳しく解説していきます。

汚れたキャンバススニーカーをきれいにしたい方や、黄ばみ・黒ずみで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

キャンバススニーカーの洗い方

今回クリーニングするのは「travis scott × Nike Air Force 1 ”SAIL”」というアッパーがキャンバス素材のモデル。

全体的に汚れがひどく、ところどころシミになっているような、かなり汚れの目立つ状態です。

細かい部分までしっかりとクリーニングするため、下記のように段階的に手順を分けてクリーニングをしていきます。

  1. シューキーパーをセットし靴紐を取り外す
  2. 何も付けずに全体をブラッシング
  3. スニーカー用消しゴムを使って表面の汚れを除去
  4. ソール|クリーナーを使ったクリーニング
  5. アッパー|クリーナーを使ったクリーニング
  6. 除去できなかった黒ずみは専用アイテムで攻める
  7. +α ソールの黄ばみ取り

また、クリーニングにはほぼ全ての素材に対応しているフォームクリーナーと、素材に優しい柔らかい天然豚毛ブラシがセットになった「フォームシューケアキット」を使用していきます。

それでは、注意点やポイントを交えながら手順ごとに解説していきます。

1.シューキーパーをセットし靴紐を取り外す

シューキーパーをセット

キャンバス素材は繊維が柔らかく、汚れが奥に入り込みやすいのが特徴。

まずはシューキーパーをセットしてアッパー全体に張りを持たせ、繊維の奥に溜まった汚れをかき出しやすい状態を作ります。

レザーと違ってよりシワに汚れに入り込みやすいため、キャンバス素材にはシューキーパーが必須

あわせて靴紐を外しておくことで、ブラッシングや洗浄時の邪魔にならず、細部までしっかりクリーニングできます。

2.何も付けずに全体をブラッシング

ブラッシング

次に、乾いた状態のままブラシで全体を入念にブラッシングして、表面に絡みついている汚れを払い落としておきます。

この工程で取れる汚れはしっかり落としておかないと、クリーナーを使った際に汚れが広げてしまったり、クリーナーの泡立ちが悪くなり使用量も増えてしまいます。

キャンバス素材では特に重要な工程のため、時間をかけて細部まで丁寧に行いましょう。

3.スニーカー消しゴムを使って表面の汚れを除去

スニーカー消しゴムを使って表面の汚れを除去

ブラッシング後、表面に残る黒ずみや擦れ汚れには「スニーカー用消しゴム(黒)」を使ってアプローチします。

黒側を使う際は、軽い力で円を描くように撫でるように擦るのがポイントです。

この段階で表面汚れを軽減しておくことで、後のクリーニング工程がかなり楽になります。

4.ソール|クリーナーを使ったクリーニング

アウトソールクリーニング

アウトソールやミッドソール部分は地面に近い分、汚れが頑固になりやすいパーツ。

柔らかい豚毛ブラシで汚れを取り切るのは大変なため、ユーティリティブラシの真鍮ブラシでガシガシ洗ってOK。

真鍮は金属のためしっかりとコシがある反面、柔らかい金属のため対象がゴムであれば傷つけずに洗うことができます。

フォームクリーナーをソールに直接乗せ、真鍮ブラシで洗っていきます。

洗い終えたら残った泡を拭き取るか、ソールに限り水をかけてすすいでもOKです。

5.アッパー|クリーナーを使ったクリーニング

アッパークリーニング

ブラシにフォームを乗せるか、本体に直接乗せ、アッパーは豚毛ブラシで洗っていきます。

気になるところだけ洗うのではなく、フォームクリーナーをたっぷり使って全体をまんべんなく洗うのがコツ。

ひとつ注意点として、洗剤成分が残ると黄ばみの原因になります。

特にキャンバス素材は水分を吸いやすいため、吸水性の良いタオルを使って徹底的に拭き取り、洗剤成分を極力残さないことが重要です。

6.除去できなかった黒ずみ汚れには専用アイテムで攻める

シミ除去剤

アッパー全体をクリーニングし終え、汚れを落とすことができましたが、局所的にある頑固な黒ずみやシミなどは残ってしまう時があります。

そんな頑固な汚れには、シミ除去専用アイテムであるステインリムーバーを使用することで簡単に除去が可能。

特に上記のような汚れが残りやすいキャンバス素材にはかなり相性が良く、繊維の奥に残った汚れに対して高い洗浄力を発揮します。

使い方も簡単で、

  1. 対象の汚れに液剤を染み込ませる
  2. ペン先で汚れ部分を擦る
  3. タオルで拭きとる

たったこれだけでクリーナーで取り切れなかったシミ汚れなどを除去することができます。

スニーカーだけでなく衣類にも使用できるため、ひとつ持っておくと便利なアイテムです。

7.+α ソールの黄ばみ取り

ソールの黄ばみ除去

経年によってなるミッドソールの黄ばみは、原因がゴムが空気中の水分などとの化学反応による変色のため、残念ながら通常のクリーニングで除去することができません。

そのため、ミッドソールやアウトソールの変色を落とすには、専用の黄ばみ除去剤を使用します。

手順としては、

  1. アッパー全体をしっかりマスキング
  2. 溶剤をソール全体に塗り広げていく
  3. ラップをかぶせて空気を抜く
  4. 直射日光に4~6時間当てる
  5. 溶剤をしっかり水で洗い流す

上記の手順で完了です。

黄ばみがひどく一度できれいにならない場合は、2~5の工程を何度か繰り返すことで徐々に黄ばみが取れていきます。

キャンバスに限らず、アッパーに液剤が付かないようにしっかり養生しながら作業するのがポイントです。

キャンバススニーカーのアフターケア

クリーニングによって溜まった汚れを落とすことのできたキャンバススニーカーですが、一緒にやっておきたいのがアフターケア。

しなやかな反面、「汚れやすい」「傷がつきやすい」など、意外とデリケートなキャンバス素材だからこそ、スニーカーを守る意味でもぜひやっておきましょう。

今回行ったケアは、

  1. つま先の履きジワ防止
  2. インソール交換
  3. 防水スプレー

この3つです。

それぞれ効果などを踏まえて紹介します。

つま先の履きジワ防止

つま先の履きジワ防止

キャンバスは屈曲によってシワができると、汚れが溜まりやすいだけでなく、シワ同士が擦れることで、徐々に破れなどに繋がってしまう素材。

つま先にシューガードを入れておくことでつま先が屈曲するのを防止し、上記のような劣化から守ることができます。

インソールの交換

インソール交換

一般的にインソールの寿命は3か月~半年が目安と言われています。

劣化してきてインソールがへたってくると、歩行時の衝撃を吸収できなくなり足が疲れやすくなることも。

もちろん頻度や履き方にもよって寿命は変わってきますが、履き心地が悪いなと感じるようになったら変え時かもしれません。

また、インソールは足裏に常に触れていることから汗や皮脂が染み込み、嫌な臭いの原因にもなるため、定期的な交換がおすすめです。

防水スプレーをかける

防水スプレーの効果

キャンバス素材は水分や汚れを吸収しやすいため、防水スプレーによる保護が必須。

「Water Proof Spray2.0」なら防汚・防水効果だけでなく、UVカット効果によって紫外線による黄ばみなども防ぐことができます。

防水スプレーによって水が染みやすいキャンバスでも水をはじく様になり、お茶などがこぼれた時でも安心です。(写真はお茶をかけた実験の様子)

ここまでがキャンバススニーカーの洗い方からアフターケアまでの内容です。

一連の詳細な流れや防水スプレーの効果については、動画で見た方が分かりやすいかと思います。

同じ内容にてyoutubeに動画をアップしておりますので、お時間のある方はぜひ合わせてチェックしてみてください。

キャンバススニーカーの洗い方 よくある質問

キャンバスにウタマロクリーナーや重曹は使える?

洗剤単体で見ればキャンバスへの使用は可ですが、スニーカーへの使用はおすすめできません。

どちらも水によるすすぎが前提の洗剤であることから、水洗いによって変形などの可能性があるためスニーカーには適しません。

キャンバスをオキシクリーンで洗っていい?

オキシクリーンは洗浄力が強く、キャンバス素材を傷めたり色ムラが出るリスクが。

さらにスニーカーのソールに使われているゴムを溶かしてしまう可能性もあります。

また、ウタマロや重曹と同様に、水によるすすぎが必要なためスニーカーへの使用はNGです。

キャンバススニーカーは洗濯機で洗える?

洗濯機の強い水流や脱水工程は、型崩れや生地の毛羽立ちなどの原因になるためNG。

布素材のため洗えそうに感じますが、意外とデリケートな面もあるキャンバススニーカーは手作業による段階的なクリーニングが最も安全です。

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