2017年。現在は落ち着きを取り戻そうとしているスニーカーブームに火がつき出したのもその頃でしたね。注目株はみんな大好き『NIKE』。
NIKEが新作を発表すればスニーカー好きはSNSを中心に沸き踊り、リーク詳細や並び・ゲリラ販売など情報戦に明け暮れる日々でした。界隈の仲間内ではSNSのグループ通話を拠点としながら、海外での販売でも勝ち取るチャンスを得るべくスマホ画面に喰らいついていたのもいい思い出。
当然、発売は現地時間の昼間なので日本では午前3時などはザラ…。
そんな中で、誇張ではなくスニーカー好き全員が血眼になって情報を追い購入のためなら多少荒い手段(一部諸外国を除いて、特に日本で物理的に人は傷つきません笑)を用いたとしても、多少の犠牲(主に家族から向けられる白い目)があったとしても狙ったスニーカーがありました。
それが、OFF-WHITE × Air Jordan 1 retro high OG THE TEN "Chicago"
デザインしたのは、当時OFF-WHITE創業者兼クリエイティブディレクターであるヴァージル・アブロー氏。しかし2021年、ルイ・ヴィトンのメンズアーティストとして活躍していた彼が41歳の若さで急逝。皮肉にもその訃報は、彼の生前からプレミアムスニーカーとして人気であった本作を、文字通りの『伝説的スニーカー』へと押し上げるにいたったという小話。
簡単に言ってしまえば、NIKEの歴史に残るスニーカーです。
とんでもない一足…ってコト。
●とんでもない一足のクリーニング風景動画はこちら💁♂️
今回はそんな素晴らしいスニーカーをプレミアムスニーカークリーニングとオプションでラッピングのご依頼承りました。ありがとうございます。
ではクリーニングに入りましょう。
本作の特徴は、ヴァージル氏が大切にしたとされる『再構築”リビルディング”』によりパーツそれぞれを貼り合わせたようなデザインにあり、クリーニング目線ではそれらの隙間に入り込むゴミや汚れ、劣化がとても厄介と言えるでしょう。だからこそDeodorant Shoe Keeperでシワなどを伸ばすのが大切。
パーツをめくりCleaning Blushで埃を掻き出したり、Foam Cleanerとブラシの毛先を当てるように意識をさせます。
大抵の汚れならこの作業をくまなくおこなうことで本作は綺麗にしていくことが可能です。
しかし時間的には重い作業ですので、ご家庭だと手間はかかるかも…。
また本作はメッシュやスポンジがむき出しになっている箇所もあるため、着用を重ねると破れやほつれが発生します。明言はされていませんが、経年の黄ばみを含めて劣化を楽しむギミックとしてこういったパーツ構成にされたのではないかという推測も飛び交っております。
そういった箇所はCleaning Blushをあてて擦るとパーツを痛めるのは想像に容易く、Cleaning Microfiber TowelにFoam Cleanerを乗せ叩き洗い。パーツの状態を見極めて可能な範囲で進めていきます。
ミッドソールもUtility Eraserを使って黒ずみを除去。当然ミッドソールの黒ずみはいつも綺麗にするポイントですが、今回は最終的にKicksWrapでのラッピングということで一層力が入ります。
クリーニングにはDryers(乾燥剤)が特典として付属。ラッピングオプションでもDryersは付属します。ラップ内の湿気を最大約18ヶ月間も吸ってくれるので、保管環境を整えやすくコレクターの方々からも重宝いただいております。
一般的なご家庭の下駄箱にも四隅に置いていただくだけでも効果を発揮してくれますのでぜひご利用ください。
最後にKicksWrapでラッピングをしていきます。今回は通常版を使用。スニーカーを複数お持ちの方はローテーションで履いたりするので、休ませている間のラッピングに活用される方が多い印象ですね。KicksWrap Premiumと違いUVカットの機能こそありませんが、破く機会の多い場合はコスパに優れる通常版が圧倒的にオススメです。
スニーカーをフィルムの中に入れたら余剰分のフィルムは切り取り(綺麗に仕上げるためのコツ)、シーラーを使ってしっかりと封をしていきます。
続いてドライヤー等で熱をあててフィルムを収縮させていきます。少し手に熱風が当たるのでヤケドにはご注意いただきたいのですが、熱当て箇所のフィルムの端をつまんで、ピンと張りをもたせながらゆっくり収縮させると仕上がりが綺麗になります。
仕上がりにお困りの方は試してみてください。
施工は以上になります。ピンッピンに張ったフィルムは気持ちが良い~
スニーカーも抜群に映えますね。
いやはや…
THE TEN Chicagoはいつ見てもカッコいい!!自分は手に入れることができていませんし、プレ値相場を見ても年々右肩上がり。私が手に入れることはきっとないかもしれません。
久しぶりに手に取ることができて嬉しかったと同時に、やはり大事に履いていってただきたいですね。クリーニングはラッピングをご依頼いただくお客様ですから、大切に履いていってくれるでしょう!
Kicks Wrapでは今回ご紹介したプレミアムスニーカー以外でも、ご家庭で綺麗にしたいけど汚れ過ぎちゃって手に負えないといったシューズや、思い入れのあるシューズなどどんなシューズでもクリーニングをさせていただきます。
※破損が見られる等シューズの状態によってはお受けできない場合もございます。
いまチラッと頭をよぎったシューズがあれば、お見積りは無料でさせていただきます。右下にあります、💭のチャットよりお気軽にお問合せください。
この度は大切なスニーカーをお預けいただき誠にありがとうございました。