お気に入りのスニーカーの寿命を伸ばす方法の1つとして、「スニーカーラッピング」という保存方法があります。
特に、スニーカーの加水分解を防ぐためには湿気対策が必要不可欠。
湿気による劣化を限りなく遅らせ、埃や匂い移りを防止するにはラッピングをした上での保存が有効です。
この記事では、スニーカーラッピングのやり方を写真付きで詳しく解説します。
初めての方でも簡単に実践できるように、ラッピングに必要な準備や順番を分かりやすく説明しています。
スニーカーラッピングに興味はあるけどよく分からないという方は、本記事を参考にしてみてください。
スニーカーラッピング 準備編
まずは汚れを一緒に閉じ込めてしまうことを防止するために、ラッピング前にスニーカーのクリーニングから。
クリーニングを終えてスニーカーが綺麗になったら、ラッピングに必要な下記の6つを準備しましょう。

- ラッピングしたいスニーカー
- ラッピングフィルム
- 乾燥剤
- ハサミ
- シーラー
- ヒートガン(ドライヤーでも可)
これらを準備できたら、机など平らなところでラッピングを始めていきます。
スニーカーラッピング 実践編
スニーカーラッピングの手順は、ざっくりと下記の6工程です。
- スニーカーをフィルムの中に入れる
- かかとから7cm程度の場所でフィルムを切断
- 断面をシーラーで密封
- フィルムに熱を加えて収縮させていく
- フィルムの角を再加熱して寝かせる
- スニーカーラッピング完成!
所要時間は1足につき10分〜30分が目安です。
①スニーカーをフィルムの中に入れる
フィルムに入れる前に、スニーカーの中に乾燥剤を入れておきましょう。

乾燥剤を入れておくことで、密封後のフィルム内の水分を除去してくれます。

乾燥剤を中に入れたら、スニーカーとフィルムの中心同士を合わせ、フィルムの奥までスニーカーを入れます。
②かかとから7cm程度の場所でフィルムを切断

フィルムが縮んだ時に余りをなるべく出さないように、スニーカーのかかとから7cm程度のところでフィルムをカットしておきます。
定規がなく長さが分からないという方は、KicksWrapの入れ物の蓋部分がちょうどいい長さのため利用しましょう。

折れ目から先端部が7.5cmになっており、長さの目安として使えます。
③断面をシーラーで密封
余分なところをカットしたら次はシーラーでフィルムの開口部を閉じていきます。

シーラーを当てやすくするために、写真のように両端を軽く引っ張って癖をつけておくとやりやすいです。

癖をつけてフィルムが真っ直ぐになったらシーラーで密封していきます。
コツとしては一気にやるのではなく、真ん中(写真の⚪︎部分)を起点に左右片方ずつ密封していきます。

片側を密封できたら次は反対側。
密封できたラインとシーラーの圧着部を重ねる事を意識して反対側も密封していきます。

両側密封し終えると写真のような状態になります。
この後フィルムを収縮していく工程に移りますが、もう一度シーラーを当てた断面を見てしっかり密封できているか確認しておきましょう。
④フィルムに熱を加えて収縮させていく
次はヒートガンを使って、ラッピングのメインであるフィルムを収縮させていく作業に入っていきます。

熱を加えていく順番は、下記の通りです。
- かかと
- 側面(内外どちらからでもOK)
- つま先とシュータン部分
- ソール
上記順番で収縮させていくと、中の空気を空気穴から逃すことができ、綺麗に密封できます。
1つ注意点として、この工程では「ヒートガンを近づけすぎないこと」+「焦らず慎重に」を意識しましょう。
目安としては30cm前後のところから熱風を当て、フィルムの収縮具合を見ながら距離や速度を調整します。
ヒートガンとの距離が近すぎたり、速度が遅く1ヶ所に熱を加えすぎると、フィルムが破れてまた最初からになってしまいますので要注意です。
それでは、①のかかと部分から熱を加えていきます。

一気に収縮させず熱を当てる箇所をローテーションさせ、複数回に分けると◎。
かかと部分でフィルムの収縮具合を掴んだら、次は②側面を収縮させていきます。

「後→前」の順番で収縮させていくことで、中の空気を前側に送り出すことができます。
内外どちらかが終わったら、残った反対側も同様に熱を加えていきます。
次は③つま先とシュータン部分に移ります。

つま先+シュータン部分は、全体のうち半分以上のフィルムが収縮しているため、かかとや側面に比べて縮みが少ない箇所になります。
熱を加えすぎると割とすぐに破けてしまうため、バランスを見ながらより慎重に熱を当てていきましょう。

最後はソール部分に熱を加えていきます。
つま先同様、フィルムの余白が少なく破れやすいため慎重に熱を加えましょう。
かかとからつま先に向かって温風を当てていき、フィルムの縮みが無くなればOKです。
⑤フィルムの角を再加熱して寝かせる

一通り収縮し終えると、フィルムの角の部分が立ち上がってしまっているので寝かせていきます。

収縮後のフィルムは硬くなってますが、適度に熱を加えることで柔らかくなるため、立ち上がってしまっている部分に再度温風を当てます。

フィルムが柔らかくなったら写真のように指で5秒程度押さえます。

指を離すとフィルムが押さえられたままの形で固まり、角を寝かせることができます。
1回で角を寝かすことができない場合は、温度を若干上げるようなイメージで再度加熱→押さえるを繰り返しましょう。(熱の加え過ぎには注意)
⑥スニーカーラッピング完成!

最後に収縮が弱い部分は無いか全体を確認し、フィルムがピッタリとくっ付いていればスニーカーラッピング完了です。
YouTubeに一連の流れを動画で解説したものもありますので、確認したいという方は下記動画をご覧ください。
スニーカーラッピング +αのアイテム

スニーカーラッピングと組み合わせることで、より劣化対策に有効なアイテムをご紹介します。
シューキーパー
フィルムで圧縮した際にスニーカーの形が保たれることで、変形防止になることやラッピング後のシルエットが綺麗になります。
KicksWrapのDeodorant shoe keeperは長さ調整が可能。
スニーカーに合わせて適切なテンションをかけることができ、履きジワを伸ばすのに最適なシューキーパーです。
スニーカーボックス
ラッピングだけでも十分湿気や埃などの外的要因をシャットアウトすることができますが、ラッピング状態のスニーカーをスニーカーボックスに入れて保管することでさらにシャットアウト効果を高めることができます。
特にプレミアスニーカーの場合、ボックスに入れて部屋に飾ることでインテリアとしても楽しむことができます。
おすすめはKicksWrapのAcrylic Case
3.5mm厚の極厚アクリル採用のため、保存の強化はもちろん高級感を演出することができます。
スニーカーラッピング よくある質問【5選】
スニーカーラッピングは、加水分解の対策になったり、埃や匂いなどからスニーカーを守るために有効な劣化対策です。
しかし、これから初めてやってみるという方にとっては分からないことがいくつか出てくるはずです。
本項目では、スニーカーラッピングについてよくある質問をまとめましたので、参考にしてみてください。
ラッピングフィルムはどれがいい?
おすすめはKicksWrapのラッピングフィルムです。
- 破れにくい強度
- スニーカーの外観を邪魔しない透明度
- 高い密封度
KicksWrapは上記3つのラッピングフィルムに求められる性能を備えています。
特に着目したいのが「高い密封度」

空気抜き用の穴が様々なところに設けられているフィルムが多い中、KicksWrapの空気抜き穴はつま先1ヶ所のみ。
加水分解の原因んである湿気を徹底的に防いでくれます。
ラッピングしたらずっとそのままでいいの?
湿気除去のために入れる乾燥剤の寿命を考慮し、1年を目安に「乾燥剤の交換+際ラッピング」がおすすめです。
シーラーって何?どれ買えばいい?
シーラーはプラスチックフィルムの開口部を熱で密封するための機械です。
用途はスニーカーラッピングに限らず、食べきれなかったお菓子などの袋を再度閉じたりすることもでき、1つ持ってると便利なアイテム。
ネット通販はもちろん、100円ショップでも入手することができます。
これから用意する方は、スニーカーラッピングで使うことを考慮し、ハンディタイプのものを選びましょう。
ヒートガンとドライヤーどっちがいい?
おすすめはヒートガンです。
ヒートガンとドライヤーが決定的に違う点は、高温の熱を排出できる点。
KicksWrap Premiumのような厚みのあるラッピングフィルムでは特に、高温の出せるヒートガンを使うことでフィルムを十分に収縮させることができ、パリッと仕上げることができます。
ヒートガンを持っておくと、ラッピング以外にもシール剥がしや硬くしまった瓶の蓋を開ける時など、日常生活でも活躍できるアイテムです。
代わりにやってくれるところ無い?
- 手順を見たけど綺麗にできる自信が無い
- 物を準備するのが面倒
- ついでに他のメンテナンスもやってほしい
このような方にはKicksWrapの宅配型オンラインサービスがおすすめです。
スニーカーのスペシャリストが、クリーニングやラッピングはもちろん、素人には難易度の高い黄ばみ除去など様々なメンテナンスを代行してくれるサービスです。
まとめ

スニーカーラッピングは埃や匂い移りの防止はもちろん、加水分解の対策にもなるため、スニーカーを長く綺麗な状態で保つために有効な方法です。
慣れるまでは少し大変かもしれませんが、適切なアイテムと正しい手順に沿ってやっていけば、初心者の方でもきれいな仕上がりにすることができます。
お気に入りのスニーカーの寿命をできるだけ長く伸ばすためにも、ぜひスニーカーラッピングを試してみてください。